理学療法士として働いてみて感じる・思うこと。

理学療法士

そもそも筆者は理学療法士歴何年か。

 私は令和6年4月になるタイミングで理学療法士歴3年目となります。3年間ずっと総合病院勤務です。ぶっちゃけ読者からすると「まだまだ若いだろ。」と思う方が大半でしょう。ですが、たかが3年。されど3年です。3年働いてみて思うことはそれなりにあるので(大体はお金のことですが)今回はテーマの通り「理学療法士として働いてみて感じる・思うこと」という内容で書き進めていこうかなと思います。

どんな病院で働いているのか。

 具体的な県名や病院名は身バレ・特定に繋がりますので、ぼんやりと皆さんが想像できるくらいの情報をお伝えします。某県の某回復期病院(200床)の中の回復期リハビリテーション病棟で働いています。就業時間は8時間+1時間休憩です。リハビリスタッフは入院・外来・訪問リハビリスタッフを合わせると100名に近い大所帯です。疾患の内訳としては脳血管疾患が7割、整形疾患が2割、他疾患1割程となっています。

 他の病院や施設の状況はあまり分かりませんが、私がいる病院は1日に18単位〜20単位程/人でリハビリを行っています。そもそも「単位ってなに?」という方もいると思うので軽く説明します。単位というのはリハビリをした実際の時間を表しており、1単位=20分のリハビリとなっています。病院の領収書とかをしっかり見てみると検査=○点、処置=○点、みたいなものを目にしたことがあると思います。つまりそれです。理学療法士のみならず、医療系の仕事に就くと、予め国の方で決めてある診療報酬というのが病院の収益となっています(余談ですけど、理学療法士として働くなら結構大事)。

 話を戻しますが、上記で書いた通り、1日に20分×最大20setを行うので、合計400分患者さんと接しています。その他の時間は患者さんの情報収集であったり、退院書類や各保険に必要な書類の作成時間となっています。単純計算して「リハビリの時間は5時間で、その他の時間(3時間)と3時間も書類業務ができるんだー。」と思うかもしれませんが、その3時間の中で他スタッフと情報共有するミーティングもあるなど、実際に書類業務をできる時間は1時間あれば多い方です。その為、タイムスケジューリングの必要性をすごく感じるような職場です。おそらく自分の病院の他の病院も同じか、それ以上の所もあるかもしれません。

理学療法士の給料。

 さて、なかなかシビアな話です。こんな病院で働いているよと伝えましたが、この働き方を聞いて激務ということは分かって頂けたでしょうか。リハビリ時間5時間と言いましたが、患者さんの後遺症や症状の重症度もバラバラで、本当に大変な方は全ての動作において介助が必要なので、大量の汗は必需品レベルです。元気な方は元気で一緒に運動をしたりすることもあるのでこれはこれで大量の汗は必需品です。やっとリハビリ終わったー!よし帰るぞ!となれば最高ですが、デスクワークが待ち構えています。クタクタの中書類業務を行うんです。大変でしょ?

 さあ!今月の給料は何円かな!と思い記帳してみましょう。手取り19万円あれば高月収です。そんなレベルです。皆さんはどう感じますか?高校生や大学生・専門学生の中でアルバイトをしている方、お小遣いだけで生活いている方からしたら多いと感じる方もいるかもしれません。ですが、今は皆さんもご存知の通り高い物価・税金で携帯代、車代、保険代、奨学金とお札に羽を付けたかのようにヒラヒラと颯爽と消えていきます。自由なお金といったら数万円残る程度です。私は実家暮らしなので、賃貸住宅に住んでいる方と比べると裕福な生活をしているとは思いますが、それでもお金に対しての今後の不安や現在の生活レベルに対しては不満が大きいです。

 その為、給料の低さに不満を持ち始めたあたりからお金のことについて調べることが多くなりました。現在行っているお金に関しての対策などはまた後日ブログとして投稿したいと思いますので、気になる方は覗きに来てもらえればと思います。

理学療法士という仕事に感じていること。

 やりがいのある仕事であるということは確実です。そもそも学生時代の臨床実習を経験した上で理学療法士として働いているので間違いなくやりがいを感じているわけです。私は脳血管疾患(脳卒中)の患者さんをリハビリしていますが、これまでの経験としてやはり良くなっていく人が多いです。患者さんが良くなって、自分の家に帰って元のような生活に戻っていけた時には自分のことのように嬉しく感じます。

 実際にあった出来事ですが、入院した時は一人で立ち上がることも難しく、片手も上がらなくて握ることもできなかった患者さんがいました。その人は手の麻痺は少し残ってはいたものの、装具も着けずに歩けるようになりました。退院当日に一人で歩いて自分の所に来て、若干麻痺が残っている手で自分と握手をしに来てくれました。その時には今まで経験してきたことのない感情が芽生え、「この仕事をやってきてよかった。」と思った瞬間でした。このような経験が自分が理学療法士として働いていける活力になっています。

 やりがいという観点に関してはこんな感じです。ただ!私たちは生活していくために働いています生活していくためにはお金が大事です。「お金が全てじゃない。」という人もいるとは思いますが、その人には「どうぞ、やりがいだけで食べて行ってください。」と返すだけです。私の意見としては「お金が全てではないが、お金が占める割合が大半だ。」です。大半の皆さんも同じではないでしょうか。先述した給与で今後生きていけるでしょうか。不安で仕方ありません。独身で実家暮らしという条件で生きているにも関わらずお金の心配をすごくしているのです。結婚して家庭を持って、夢のマイホーム。夢のマイホームなんて言葉すらもはや生ぬるく感じるくらい大変です。さて、生きていけるのでしょうか。

 理学療法士という仕事に感じていることというテーマに対しての答えとしては、やりがいはあるが人生に余裕がなくなる仕事とまとめればいいでしょうか。現在進行形で理学療法士になるために勉強・実習を頑張っている人たちも多く、そんな人たちがこの内容を見たらいますぐ退学して違う道に進んでしまうのではないかと責任を感じてはいますが、これは事実そのものです。これから理学療法士を目指そうという人たちに見てもらって、自分の人生に求めるものや本当にやりたい仕事をしっかりと考るときの材料になれれば幸いです。

今後理学療法士として働いていくか。

 これは非常に悩む所です。お金の問題もありますが、このテーマに関してはどちらかというと自分の体がもつのかという問題の方が大きいです。営業やデスクワークなどを仕事としている人たちと比べると、ダイレクトに体に堪えますし、衰えた体で患者を介助した際には共に転倒するでしょう。また、学生の頃から実習を経験し、現在は病院で勤めてきた中で、還暦間近の理学療法士なんて見たことがありません。そもそも理学療法士の歴史自体がまだ60年程と浅いということも理由としてあると思いますが、それにしてももはや1人も見たことがないレベルです。憶測ですが、きっと理学療法士として生きていくことに終止符を打ち、早々に転職をした可能性が高いです。このような現実を見てきたこともあり、きっと40歳手前までは理学療法士として働くとしても、どこかのタイミングで転職をするのかなという考えです。

 プロスポーツ選手は引退後のセカンドキャリアを見据えて現役生活をしていると思います。理学療法士も職形態は違うものの、似たようなものと考えています。まだまだ、理学療法士として道半ば途中、もはや道前半途中レベルですが、少しずつ自分のセカンドキャリアについても考えていき、準備を進めていく必要があるのかなと考えている最中です。

まとめ

 理学療法士として働く自分の働き方を紹介し、その仕事内容での給与について紹介しました。なかなか厳しい世界だな、頑張って国家試験合格したのにそんな世界が待っているのかと絶望する人もいるかと思います。ですが、そこまで絶望することはなく、20代前半位はまだまだ人生のやり直しは効くと思っています。一度自分がやりたい、人のためになる仕事に就きたいという気持ちで理学療法士として働くのは全然ありだと思います。ただ、年金も何円もらえるかも分からないような現在で、理学療法士として現役生活を終えるというのは厳しいところが多いと思います(生活水準にもよりますが)。向き不向きもあると思いますが、人生の選択をするに当たって私の投稿を見て何かのお役に立てればと思います。

 今後は脳卒中に対しての何らかのテーマ理学療法士によるお金の対策と皆さんの興味を惹くような内容の投稿をしていきたいと思います。

 ご意見・ご希望のある方はメッセージお待ちしております。

 

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